シャンプー
シャンプーは頭皮を健やかな状態に保つ上でとても大切な役割を担っています。
「何を今さら・ ・」
と思うのは当然です。
が、多くの方にとって頭皮に限らず肌を洗浄するというのは、ほぼ毎日行うという意味で他のスキンケアや外からの刺激よりも肌のへの影響が大きくなりがちです。
なぜシャンプーは頭皮への影響が大きいのでしょう?
1、界面活性剤をはじめシャンプー剤にはさまざまな化学物質が含まれているため
2、こする時の物理的刺激
3、多くの方が毎日行うことなので、良くも悪くも毎日の積み重ねが大きく現れる。
などが主な理由になります。
1、界面活性剤をはじめシャンプー剤にはさまざまな化学物質が含まれているため
頭皮の水溶性の汚れはお湯で流しただけでも7~8割は落ちてしまうので、シャンプー剤は主に皮脂やセット剤、それらと混じり合ったホコリなどの油性の汚れを落とすために使われます。
その主成分になるのが界面活性剤です。
界面活性剤の働きは簡単にいうと、普通では混ざらないはずの油と水をつなぎ合わせて馴染ませてしまうことです。
頭皮に付着した油性の汚れを界面活性剤が包み込みお湯と馴染ませて流し落とします。
ここまではいいのですが、シャンプーの時に付着した界面活性剤は4分以上流さないと完全には落ちないと言われています。
なのでほとんどの場合、界面活性剤は頭皮に残ってしまいます。
頭皮に残った界面活性剤は空気中の汚れや髪につけた整髪剤などと結びついて皮脂膜を通り抜けて地肌に直接届いてしまいますし、界面活性剤自体の毒性や刺激性も問題になります。
2、こする時の物理的刺激
濡れた毛髪はキューティクルが開いてとても脆い状態になっているのでこすりつけることで容易にキューティクルが剥がれてしまいます。
こするときの刺激を減らすためにシャンプー剤は泡立ちが良くよりキメの細かい泡ができるように改良されてきました。が、泡を作るための発泡剤もまた界面活性剤から出来ています。
またマッサージがいいからといってシャンプーの時も頭皮をゴシゴシ洗うこともしがちです。ですが、毎日洗う日本人の平均的な頭皮はそれが原因で薄くなってきています。
角質層は表層、中層、下層の3層に分かれています。湿度が低い地域に住み、毎日シャンプーをする習慣のない欧米人が3層構造をしっかり保っているのに対し、日本人は下層部分しか残っていない人が多く、そのためバリヤ部分が薄くデリケートで敏感肌の人が多くなっています。
3、多くの方が毎日行うことなので、良くも悪くも毎日の積み重ねが大きく現れる。
シャンプーには使用する界面活性剤が高級アルコール系といって石油を原料として作られているものと、アミノ酸系のその名前のとおりアミノ酸を材料としているものなどがあります。
石油由来のものは洗浄力は強いのですがそのぶん頭皮には刺激が強くなります。
逆にアミノ酸のものは総じて洗浄力は弱めですが肌に優しく、生分解性も高いので残っても石油由来のものより安心です。
また洗い方も、従来の隅々までしっかりこするものは前述のように頭皮を薄く過敏にしてしまう恐れがあります。
なるべく指の腹を使い優しく洗ってあげるほうが今まで力強く洗っていた人には不満かもしれませんが頭皮のためには遥かに良いですし、最近では洗浄剤を頭皮に塗布し、あとは時間をおいてこすらずに流すだけという洗い方も珍しくありません。洗浄剤も界面活性剤を使わないほとんどが天然成分のものもあります。
顔は洗顔の後に、化粧水や乳液、美容クリームなど様々なものを使って水分、油分、栄養分を補充していきますが、顔から一繋がりでできている頭皮に対してはシャンプーだけという人が多いのではないでしょうか。
ちなみにリンスやトリートメントはカチオン系の界面活性剤やポリマー剤が使われ、毛髪に吸着・浸透するように作られています、頭皮にも化学的な成分を付着させてしまうので基本的に頭皮にはつけてはいけません。
毎日のシャンプー剤に何を使って、どう洗うかが多くの人にとって頭皮ケアの中心になってしまいます。
だから良いシャンプーを使って適切に洗うことは、数ヶ月、数年先にはとても大きな差になって現れてしまいます。
毎日のシャンプーは眠かったり急いでいたり、季節によっては寒かったりとややもするとおざなりにしがちですがこれを機に「シャンプーは頭皮の1番のスキンケア!」という意識で洗ってみてはいかがでしょうか。
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