ヘアケア・スキンケアの必要性


マジックやペンキで肌が汚れたとき、石鹸などでしっかり洗っても消えきらない時があります。でも、放っておいても数日もするときれいに消えています。



転んだりぶつけたりして傷ができても小さいものならそのままにしていてもいつの間にか治ってしまいます。




これらは私たちの体にもともと備わっている、体をいつも正常・清浄に保とうとする機能のおかげ。




マジックやペンキなら、一番外側の角質が箱から出てくるティッシュのように下から上がっては剥がれ落ちていき、染まった部分の角質は徐々に無くなってしまします。



傷なら、バイ菌の侵入をふせぐ炎症作用や壊れた皮膚の修復作用のために血管やリンパからいろいろなタンパク質や酵素が集まってきて自動的に治してしまいます。




このような作用を、体のホメオスタシス(恒常性)といいます。




本来、体には恒常性が備わっているので肌もいつでも健やかな状態を保つはずです。


しかし、体に怪我や病気、老いがあるるように、肌にもいろいろなトラブルがあります。


特に現代では、この恒常性のバランスを崩す要素がとても増えていて肌にトラブルを抱えている人の数は2〜30年前に比べて急増しています。




何がそんなに変わっているのでしょう?




1、清潔度の向上


清潔感は現代人にとってとても重要度が増しています。

特に若い人は匂いや汚れに敏感で、頭皮や顔・体を洗いすぎる傾向にあります。

過度の洗顔やシャンプーは皮脂を取りすぎて肌のバリヤ機能の一つの皮脂膜が作りづらくなってしまい乾燥したり、逆に体が補おうとして皮脂の分泌が過多になって脂っぽくなったりします。また洗う時のこすりすぎは皮膚表面の角質層を薄くしてしまい過敏な肌を作ってしまいます。





2、環境の変化


紫外線

紫外線による日焼けには急性のものと慢性のものがあり毎日紫外線に当たっていても真っ赤になるような日焼け(急性的)はしないのであまり気に留めません。が、シワやシミ・白内障は長年(慢性的)浴び続けて出る症状です。

ここ2〜30年で紫外線は徐々に強さを増しているのでその影響も大きくなっています。


冷暖房

最近では公共の建物だけでなく、各家庭、それぞれの部屋に至るまでエアコンや暖房が行き届いています、なので外だけでなく室内でも肌はいつも乾燥にさらされています。





3、生活スタイルの変化


睡眠時間の減少

以前よりも仕事量は増えているのに人数が減り仕事が終わらない、受験環境の過熱化、娯楽も夜間を通して楽しめるようになるなど、夜型の生活への移行により日本人の睡眠時間は1960年ごろから比べて1時間近く減っています。寝ている間に細胞の成長・修復がおこなわれますので睡眠不足のように体によくないことは肌にとっても悪影響を及ぼします。


食生活の変化

バランスの偏った食事、ファストフードやレトルト食品などの増加、朝食が取れない、ダイエットのための過度な食事制限など。栄養のバランスやとる時間帯の乱れは睡眠と同様に肌にも良くありません。





4、ストレス


現代は競争社会、管理社会の中でストレスが増加しています。精神疾患を有する総患者数がH11年に約200万人だったのがH26年には約390万人と2倍近くまで増加しています。(厚労省[病院報告]より)当然ストレスだけが原因ではないのでしょうが相当数ストレスが影響していると思われます。

ストレスは自律神経を乱す原因になります。イライラするなどの状態が長く続くとずっと交感神経優位の時間が続いてしまいます。緊張状態が続くと皮膚直下の血管が収縮するので肌の新陳代謝も低下してしまいます。




このように普通に暮らしているつもりでも気付かないうちに肌に負荷をかけていますし、年齢を重ねれば更に加齢の影響も加わるので自らの肌の再生能力だけで良い状態を保つのは難しくなっています。



なので現代ではホメオスタシス(この場合は皮膚の再生能力)を上手に働かせるためには自然に任せるのではなく、その人それぞれにあったヘアケア・スキンケアを積極的に行うことが必要になります。





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